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Book design & around it

Phantom. Mies as Rendered Society

モノグラフィー / Andrés Jaque / Fundació Mies van der Rohe / 2014 / 英語版 / ミシン綴じ / 195 x 280 mm / 40 ページ / ISBN: 978-84-936901-5-1 / マドリッドとニューヨークを起点に活動する建築家、アンドレス・ハケによる、バルセロナ・パヴィリオンでのアートインスタレーションをまとめたカタログ。ファントム(幽霊)と題されたこのインスタレーションは、そこに何かを付け加えるのではなく、オリジナルのバルセロナ・パヴィリオンと1986年に再建されたパヴィリオンの最大の相違点、外からは見えない地下室の存在を暴き出すことでした。掃除用具をはじめ、ミースの建築を美しく保つためのすべての道具や設備はそこにあるのです。通常版に加えてプレミアム版として、「かつてパビリオンにかけられていたが日に褪せて使われなくなったビロードのカーテン(もちろん地下室に仕舞われていたものです)」を本書のカバーとしてリサイクルしたものが制作されました。/ Photo: © Claudia Parra

Create!

モノグラフィー / Eduardo Arroyo / Actar Publishers / 2014 / Amadeu Santacana (編集) / 英語版およびスペイン語版 / ハードカバー / 125 x 170 mm / 448 ページ / カラー / ISBN: 978-1-940291-05-5 (英語版) / スペイン人建築家、エドゥアルド・アロヨのモノグラフィー。独自のスタイルやユーモアを持つ彼の建築、プロジェクト、エッセイ、論文などを高密度にまとめていくにあたって、聖書にヒントを得てページナンバーの代わりに章や節の番号を多用して、あらゆる箇所が引用されうるような、一つの長い読み物と感じられるデザインにしています。金色の合成革、小さくて分厚いフォーマットもバイブルのような雰囲気を一層たかめています。Photo 1: © Claudia Parra

Europe City

カタログ / Centre de Cultura Contemporània de Barcelona (CCCB), Lars Müller Publishers / 2015 / Diane Gray (編集) / 英語版 / 165 x 240 mm / 208 ページ / カラー / ISBN: 978-3-03778-474-7 / ヨーロッパの優れた公共空間に与えられる賞の設立25周年を記念して作られた書。バルセロナのCCCB(現代文化センター)とヨーロッパの複数の建築機関とが協働してまとめています。私達は書籍と、この賞を紹介するためにヨーロッパ各地とアメリカを巡回した展覧会のパネルデザインを担当しました。デザイン協力 Bet Puigbò. Photo 1: © Claudia Parra

Mies Award ’17

カタログ / Fundació Mies van der Rohe / 2017 / Ivan Blasi, Anna Sala (編集) / 英語版 / 二冊組、ボックス入、ソフトカバー / 170 x 240 mm / ISBN: 978-84-941836-6-9 / ボリューム1: The Compilation / 384 ページ / モノクロ; The Jury Selection / 176 ページ / カラー / 隔年で開催されるヨーロッパ建築に与えられるミース賞のカタログ。2冊組ボックス入り。一冊はノミネート355作品の図面がすべて掲載されたとても分厚い軽い本、もう一冊は受賞作品のみを写真を含めて掲載した薄くて重厚な本と、いうように全く性質の異なる二冊を一つの箱に入れています。デザイン協力、写真:Claudia Parra。

Fab City

カタログ  / Institute of Advanced Architecture (IaaC), FabLab Barcelona / 2018 / Tomás Díez (編集) / 英語版 / ソフトカバー / 150 x 210 mm / 224 ページ / カラー / ISBN: 978-84-948142-1-1 / 2018年にパリで行われたFab Cityサミットで紹介するために、バルセロナのマスタースクールIaacがまとめた学術書。Iaacとバルセロナを含む世界のFab Lab文化の最先端事情を科学、デザイン、都市などさまざまなスケールの事例と共に紹介しまとめたもの。立体視を思わせるような赤から青までに抑えたカラーパレットを用いています。

CoHousing Barcelona

カタログ / CoHousing Barcelona SCCL / 2019 / Ingo von Sundhal 編集 / カタルーニャ語およびスペイン語版 / ソフトカバー / 165 x 235 mm / 96 ページ / カラー / ISBN: 978-84-09-14427-3 (カタルーニャ語版) / 共生、健康、環境、経済などさまざまな分野の専門家が、まだバルセロナでは事例の少ないコハウジングの仕組みや利点を広い読者に向けてわかりやすく紹介した本。私達はカタログデザインと、全編に渡るイラストレーションを担当しました。

Diseños y Esbozos para elBulli

カタログ / Planeta Gastro / 2018 / Luki Huber / スペイン語版 / 155 x 215 mm / 320 pàgs. / Color / ISBN: 978-84-08181-28-9 / Manual Thinkingを開発、デザインしたLuki Huberは、かつてelBulliのレストランの食器、カトラリーそして調理器具のプロダクト・デザイナーとしてフェラン・アドリアのもとでキャリアを築きました。彼がレストランのあらゆる所作をつぶさに観察しながら描きためた、皿やフォークといった既成の道具の概念に囚われない、食べるため、あるいは料理するためのまったく新しい道具のアイディアが美しいスケッチや写真と共に掲載されています。彼がデザインしたプロダクトは多くがelBulliのレストランで用いられ、そのいくつかは一般商品化もされていますが、その背後には多くのプロトタイプがあり、さらに想像を超える大量のアイディアスケッチが残されています。それらが書き溜められら数十冊に渡るスケッチブックのフォーマットをそのまま踏襲して書籍のデザインとし、デザイナーの創作のプロセスがリアルに感じられるようにしました。

Design for Life

カタログ / Museu del Disseny de Barcelona / 2015 / Oscar Guayabero キュレーション、編集 / カタルーニャ語、スペイン語および英語版 / ソフトカバー / 165 x 230 mm / 208 ページ / カラー / ISBN: 978-84-9850-681-5 (català) / バルセロナのデザインミュージアムで行われた企画展「デザイン・フォー・ライフ」展の展示会場のグラフィック・デザインとそのカタログを担当しました。デザイナーによるデザイン界のためのデザインではなく、不平等で問題だらけの現実社会と等身大で向き合うデザインとその試行錯誤を紹介するという意図に沿うように、デザインを専門としないすべての訪問者に伝わること、そして洗練された印象を与えないような親しみやすい言語を用いています。このプロジェクトは2015年のバルセロナ市賞を受賞した後も、毎年同テーマでカンファレンスが企画されるなど、多くの反響を呼び続けています。展示会場の掲載写真撮影: Xavier Padrós。 デザイン協力 Claudia Parra および Bet Puigbò. Photo 13: © Claudia Parra

Plans i projectes per a Barcelona

カタログ / Ajuntament de Barcelona, Actar Publishers / 2015 / Vicente Guallart, Ricard Gratacós, Carles Bárcena (編集) / カタルーニャ語版、英語版 /  240 x 310 mm / 440 ページ /カラー / ISBN: 978-8-498506-92-1 / バルセロナ市は、過去30年以上に渡って市の現状とこれまでの都市計画的指針をまとめる書籍を数年おきに(政権に変更があったり、オリンピックやフォーラムなど大きな都市的イベントがあったりするたびに)発行してきました。この書籍は2011年から2015年までのトリアス政権時の4年間の計画をまとめたもの。住宅や都市交通といったテーマごとのチャプターと、地区ごとのチャプターという2つの軸を用いて、膨大な量の計画の多様さ、複雑さではなく、それらが一体として、あるいはテーマとして提示されることでバルセロナという都市が何を目指しどこへ向かおうとしているのかということが伝わるよう留意してつくりました。デザイン協力 Bet Puigbò. Photo 1, 5, 13: © Claudia Parra

ムンタダス アジアン・プロトコル

アントニ・ムンタダス

モノグラフィー / Antoni Muntadas / Esteban Andueza 編集 / 3版: Asian Protocols. Muntadas [中国版] / Centre d’Estudis i Recerca [Arxiu/AM], Three Shadows Photography Art Centre / 2018 / 英語、中国語のバイリンガル / 説明書付きのボックス、ゴムバンド、デジタル版カタログをダウンロードするためのコードが記されたカード / 180 x 240 mm / Color / ISBN: ND; Asian Protocols. Muntadas [日本版] / 3331 Arts Chiyoda, Institut Ramon Lllull / 2016 / 英語、日本語、カタルーニャ語の3ヶ国語仕様 / ソフトカバー / 180 x 240 mm / 128 ページ / Color / ISBN: ND; Asian Protocols. Muntadas [日本版]. ラウンドテーブルの記録 / 3331 Arts Chiyoda, Institut Ramon Lllull / 2016 / 英語、日本語のバイリンガル版 / ソフトカバー / 180 x 240 mm / 112 ページ / モノクロ / ISBN: ND / 韓国、日本、中国(北京)で行われた、アントニ・ムンタダスの「アジアン・プロトコル」展カタログ(中国版)。私達は韓国展を除く、日本と中国での展示カタログのブックデザインを担当する機会を得ることができました。3国の慣習、文化、政治を比較することで類似点、相違点をアントニ・ムンタダスという欧米人(NYに暮らすカタルーニャ人)の目から紐解き、アジアのプロトコルを視覚化しようとする試み。この作品は3国で用いられている小学校、中学校の歴史の教科書の記述比較などデリケートな問題も扱っており、今回中国版を制作するにあたって検閲の問題をどうクリアするかということが最大の難関(かつ興味深いテーマ)となったため、最終的にカタログを「中にQRコードとパスワードとカタログ情報へのアクセス方法のみを含んでいる空のボックス」として出版することとなりました。この箱を手に入れた人は説明書に従ってデータをA4紙に自宅で白黒両面印刷でき、それをボックス内に梱包されたゴムバンドで「製本」することで、箱にぴったりと収まるカタログを手に入れるという仕掛けになっています。

Re-Visiting Metropolitan Barcelona

カタログ / Àrea Metropolitana de Barcelona / 2018 / POCH Comunicación (編) / カタルーニャ語、スペイン語、英語版 / ハードカバー (カタルーニャ語版)、ソフトカバー (スペイン語版、英語版) / 235 x 270 mm / 304 ページ / カラー / ISBN: 978-84-87881-22-0 (英語) / AMB(バルセロナ都市圏の交通や公共施設の建設や運営を行う公共機構)が携わったバルセロナ市を含む、広域の都市部に過去25年間に渡って建設された様々な公共空間、公共施設をまとめた書籍。写真や図版によるプロジェクトの紹介と共に、内外の専門家たちによるエッセイが掲載されている。タグ・ワードやアイコン、インフォグラフィーをナビゲーションのように使用することで、個々の作品や意図だけでなく、公共空間の変遷や改善についての包括的な視点が得られるよう工夫されています。

Fundació HiTT

Fundació HiTT / 2017-2020 / 製薬、医療の分野でイノベーション事業を行うHiTT財団のアイデンティティーデザイン。総合的な意味での健康を目指すという意識から、科学的なモチーフというよりも芸術的なものからインスピレーションを得るため、特定の絵画や音楽から色や形を導いたデザインとしています。

風土景

カタログ / KOBUFUJI Architects (Yoshihide Kobanawa, Kaoru Fujii), Akira Ito (Social design studio-Toyo University) / 2020 / ステープラー中綴じ / 181 x 256 mm / 24 ページ  / カラー  / 日本語版 / 焼き物で有名な益子町の長い歴史と文化、美しい野山の景観を大切にしながら、地元の人々の生活と仕事、サスティナブルなツーリズムのバランスのとれた風景を数十年という単位の長い時間軸で守り、つくり、育てていくためのランドスケープ指針書です。バルセロナ在住の建築家、ランドスケープ・アーキテクトである小塙芳秀と藤井薫(コブフジ・アーキテクツ)、伊藤暁(東洋大学)の基本計画を、都市計画やランドスケープなどの専門家だけでなく、益子のすべての町民にも理解してもらえるようなコミュニケーションツールとしての冊子を目指しました。